最初、「店の前」と聞いていて、店の前には木の樽が置かれていたので、これかと思ったのですが、樽の中には金魚が泳いでいて、この樽に注ぎ込まれている水もなく、終了したのかと思ったのです。 近くまで来た時に前を通ると、麩嘉の店の前ではなく、店の横(南側)の駐車場の柳の木の下に石の鉢が置かれていて蛇口もあって《滋野井》がありました。 石の鉢の上の掲示板に《滋野井》の歴史が説明されていました。 平安時代、このあたりに公卿で学者の滋野貞主の邸宅があり、その敷地に名水が湧き出ていて「滋野井」と呼ばれていました。 「滋野井」は明治、大正、昭和にも水を湧かせていて、岩倉具視も見に来たという事ですが、戦後しばらくして、井戸が涸れたので、地下60mまで掘って《滋野井》が復活したとの事です。 『この水は殺菌処理水ではありません。必ず熱処理して下さい。そのままの飲りょうは、さけて下ださい』という注意書きがありました。 水を汲んだり、水温やpHを測定していると、自転車に乗って近所の人が水を汲みに来ていました。 全硬度《50》ほど 、水温は22.0℃ほど、外気温は31.8℃ほど、pHは6.9ほどでした。(pHは7.0が中性なので、ほぼ中性です) | |||||||
店の前の樽の中には金魚
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注意書きと石の鉢と蛇口
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石の鉢の上の掲示板に《滋野井》の歴史が説明されています
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石の鉢の上の掲示板の《滋野井》の歴史の説明 《クリックすると大きな画像で表示されます》 |
・特に断りなしに2〜4リットル程度の水なら自由に汲んで持って帰れる。
・(お賽銭以外)特に料金はかからない。
・近所の人も水を汲んで持って帰っているという噂がある(飲用可を保証するものではありません)。
従って、『名水』と言われている中でも『現在、飲用不可』となっているものがあるので、事前事後に調べて『飲用不可』とわかったものは除外しています。 しかし、ここで紹介したからと言って『飲用可』を保証したものではありませんし、「井戸水や湧き水は沸かしてから飲んだ方が良い」とも言われており、その様な注意書きがある場所もあるので、その辺も自己責任で判断して下さい。 また、拝観料を払わないと水を汲めない所も除外しています。
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