2009年11月07日

滋賀県の日吉大社《平安京の表鬼門鎮座》(2009.11.7)

《日吉大社》の鳥居

鳥居をくぐると
紅葉が始まっていました

拝観協賛料大人300円

 「京都の鬼門封じの猿」をシリーズで紹介しているからには、比叡山の東の日吉大社も紹介する必要があると思っていましたが、そろそろ紅葉も始まっているだろうと思って行ってきました。
 日吉大社は平安京の鬼門封じの為に創祀されたのかと思ったら、日本書紀にも東本宮のご祭神である大山咋神は登場し、第10代崇神天皇(すじんてんのう)が創祀したと伝えられています。(崇神天皇の実在説と非実在説があり、これは神話の可能性があります)
 比叡山の東の尾根にある牛尾山の大山咋神が最初に祀られた地主神で、のちに668年(天智7年)に三輪の大己貴(おおなむち)神を比叡の山口に勧請して大比叡神として大宮とよばれて西本宮にまつられ、大山咋神は小比叡神とされて東本宮にまつられました。
 平安遷都で、鬼門除けに比叡山に延暦寺が建立されると、天台宗の護法神として、天台宗の興隆にともなって信仰を集め、平安京の鬼門除けの役割も担うことになりました。
 しかし、武装した比叡山の僧徒たちが、日吉社の霊威を背景に神輿をかついで入京して、寺家側の主張を通すための手段として利用した事もあり、織田信長により1571年(元亀2年)、比叡山の延暦寺と共に日吉大社も焼き討ちされました。
 その後、豊臣秀吉の援助により復興し、1583年(天正11年)から1601年(慶長6年)の間に上七社の造営がほぼ完成しました。 ちなみに、豊臣秀吉は1598年8月に亡くなっています。

 日吉大社の入り口はこの辺で、京都から車で何回か琵琶湖に行った事のある人なら、道がカーブした所にある鳥居の前を通った事もあるかと思います。
 鳥居をくぐると紅葉が始まっていました。 もう少し歩くと「拝観協賛料大人300円」と書かれた入り口があります。 この中に入ると普通に散策しても30〜40分かかります。(八王子山に登ると片道30分かかるそうで、階段と急な坂道で途中で諦めて引き返しましたが、ほとんどの人は最初から登っていません)

日吉大社の全景図
(修学旅行生もいました)

大宮橋付近の紅葉
(ここで写真を撮る人も多い)

大宮橋から走井橋を見た所

紅葉の参道が続きます


変わった形の山王鳥居
神仏習学の信仰を表します

神猿舎と神馬舎

神馬は木の馬

神猿は生きたお猿さん

西本宮の楼門

 さらに参道を進むと「西本宮楼門」「西本宮本殿」がありますが、実は西本宮楼門の四隅の軒下に木造のお猿さんがいるのに気が付かず、一周回った後でパンフレットで見て、再び、引き返して撮影した軒下の「軒持ち猿」の写真を紹介します。

 拝殿の横でお守りや鬼門除けグッズを売っていたので《神猿みくじ300円》と《神猿木彫(小)1500円》を買いました。

向かって右手の楼門の軒下の「軒持ち猿」

向かって左手の楼門の軒下の「軒持ち猿」(少しポーズが違います)

西本宮の拝殿
(鈴が5つも付いています)

西本宮の本殿の説明
(1586年復興)

西本宮の本殿(ロープが張られていて正面には立ち入れません)

拝殿横で《神猿みくじ300円》と《神猿木彫(小)1500円》を買いました

山王神輿の展示


 ここの山王神輿が全国の神輿のルーツと言われており、その山王神輿7基が展示されていました。 平安時代から室町時代の間に四十数回、神輿を担いで入洛して強訴したそうです。

 平安時代の神輿は織田信長の焼き討ちで焼失し、現存するのは、桃山時代から江戸時代に作られたものです。

山王神輿の展示

東本宮神輿

山王神輿の説明

東本宮楼門(こちらには
「棟持ち猿」はいません)


 途中、省略しましたが最後に東本宮を紹介します。 東本宮の楼門を入った所で結婚式の撮影をしていました。

 東本宮の楼門を出て坂を下る所に『猿の霊石』という「しゃがみ込んでいる猿」に見えると言われている石があります。 「見えると言えば見えるかな〜」という感じです。

楼門を入った所で結婚式の撮影

東本宮の拝殿

東本宮の本殿

猿の霊石(しゃがみ込んでいる猿に見える?)

 帰りは来た時と逆に琵琶湖の方向の道を行くと、道路上に「日吉大社」「日吉神社」と書かれた鳥居があり、これをくぐって琵琶湖方向に行きます。 どこまで鳥居が続くのかと思ったら琵琶湖畔にも鳥居があり、「ここは神がお休みに成る神聖な所」と書かれていました。

帰り道の道路上に日吉大社の鳥居

琵琶湖畔にも鳥居



posted by 京都情報 at 22:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | 京都の鬼門封じの猿 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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